| 石膏は、医薬・医療、美術工芸、農業、建築・土木まで幅広い分野で使われています。英語ではGypsum、ドイツ語ではGipsと表記します。 |
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| 石膏は意外に身近なところで活躍しています。日々の生活やさまざまな産業を陰ながら支えています。 |
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| 石膏は硫酸カルシウムと水からなる鉱物です。化学組成上では次の3種類に大別されます。 |
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| 二水石膏(CaSO4・2H20) |
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| 2分子の水を結晶水として保持する硫酸カルシウムです。天然に産出される天然原石と、化学工業で副生成・合成される化学石膏があります。加熱(120℃〜150℃)することで、結晶水全体の3/4が脱水し半水石膏となります。 |
| 半水石膏(CaSO4・1/2H20) |
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| 焼石膏とも呼ばれます。水と混練することで水和反応し、二水石膏の針状結晶を析出し凝結します。 |
| 無水石膏(CaSO4) |
| 結晶水を持たない硫酸カルシウムで、可溶性無水石膏(III型無水石膏)と不溶性無水石膏(II型無水石膏)があります。半水石膏を加熱(180℃〜190℃)して得られる可溶性無水石膏は、空気中の水分を吸着して半水石膏に戻ります。一方、不溶性無水石膏は天然に存在しますが、二水石膏を300℃〜700℃で焼成することでも得られます。不溶性無水石膏は水を加えても容易に水和反応しませんが、凝結促進剤を加えて硬化させることもできます。 |
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| 焼石膏は製造方法の違いによって次の2種類に区別されます。それぞれを使い分け、あるいは配合し、用途に応じた製品を製造しています。 |
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| ●オートクレーブで溶液(または水蒸気)中で加圧焼成します。 ●表面が平滑な短柱状の結晶です。 ●比較的少ない水量で混練できるので、強度はβ型の3倍以上になります。 ●主な用途は、機械・金属工業における各種模型用、非鉄金属鋳造用、歯科技工における歯科模型用です。 |
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| ●石膏釜と呼ばれる撹拌機を内蔵する円筒釜で常圧焼成します。 ●主な用途は陶磁器型材用、彫塑美術工芸用、医療用、建材用などです。 |
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石膏利用の歴史は古く、紀元前2600年頃の古代エジプトにまでさかのぼります。古代エジプトのピラミッドに、石の目地材として石膏が用いられています。また、クフ王のピラミッドの王の石棺には、アラバスター(結晶石膏の一種)が使われ、さらには、クレオパトラがワインを飲むのに使った杯も、天然石膏から削り出されたものといわれています。